医療の世界では、専門的な用語が用いられるのですが、用語が長いことも珍しくありません。
しかし実際の臨床現場で、そうした長い用語を、全て使用することは現実的ではありません。
そのため、実際の臨床の現場では、それらの用語を略語にすることで、使用することが多いのです。
そうした実際の臨床の現場で使用される略語の一つが、SAHになります。
SAHとは、くも膜下出血の英語の頭文字を、引用したものです。
もちろん実際の臨床の現場でも、日本語でくも膜下出血と呼ぶことはあります。
それでも日本においてはSAHと呼ぶことが、かなり多いというのが実情です。
これに対して英語圏の実際の臨床の現場で、SAHが用いられることは稀です。
このように、英語圏で使用されないSAHが、なぜ日本で使用されるようになったかは不明です。
しかし、くも膜下出血というのは、緊急性の高い疾患です。
そのため、一刻を争う臨床の現場では、より短く表現できるSAHが、受け入れられた側面もあります。